まん丸とかわいいフォルムで提供されるオムライス。ふわふわのオムレツを割るとトロッとあふれだすたまご。今ではお店で一番の人気メニューです。
レシピヲオープンの約半年前からその試作は行われていました。私たちが目指す料理は、
1. シンプルさ
2.たまごの素直な美味しさ
3.食欲をそそるかわいい見映え
その3つを念頭に置いて、料理監修の中辻先生プロデュースのもと、店長神谷は日々試行錯誤を繰り返してきました。
中辻先生からは「このメニューの主役はデミソースでもチキンライスでもなく〝たまご〟。生クリームは無しでバターもあまり使わず、たまごそのものの味で勝負。贅沢にたまごを使ったたまご屋ならではのオムライスに」という方向性のご提案。
その意見にはスタッフも満場一致でした。そして第一回目の試食会では、社長市田もはじめての見た目とその味に感動でした。
しかし、ここから難航したのが、完成度80点から100点にしていく工夫や調整でした。チキンライスの肉の大きさは0.5㎝ずつの調整、ライスとオムレツとソースのバランスは10ｇ単位で微調整しては試食を繰り返します。
オープン１か月前には、農場や本部、ココテラスのスタッフを招いて〝社員食堂〟といった形で営業のリハーサル兼試食を何度も行いました。計262食分の感想シートをスタッフからもらい、一つ一つ辛口の意見も真摯に受け止め、メニューに反映させていきました。
オープンに向けての機材設備やシステム作り、面接、メニュー改善、仕込みを同時進行で行うため、その作業は深夜まで及ぶことも度々。でも当時、店長神谷は全く疲れてはいなかったと言います。それは疲れよりもワクワクが上回っていたから、と。「美味しいオムライスでお客さんをうならせてみたい。」そんな期待で一杯でした。
最終的にはオムレツのバターの量を5ｇ減らすかどうかという、本当に微妙な味の違いまで経営陣全員と話し合い、ようやく完成に至ったオムライス。現状に満足せず、今日ももっと美味しくならないか、もっとお客様に喜んでいただけますように、と探求を続けています。